いい方に流されろ
類は友を呼ぶって、あまりいい意味では使われません。しかし、私はむしろ逆の意味で考えて欲しいと思っています。
人間は意思の弱い生き物です。周りがみんな太っていれば痩せにくいでしょう。周りのみんなが遊んでいるのに自分だけ勉強するのはしんどいでしょう。周りがみんなYesなのに、自分だけNOと言うのも勇気がいるでしょう。
アニメが好きな子の周りには、アニメ好きが集まります。お笑いが好きな子の周りには、お笑い好きが集まります。サッカーの好きな子の周りには、サッカー好きの子が集まります。言うまでもなく当たり前のことです。言葉遣いとか、礼儀とかもそうです。素行が悪いとか、マイナスもそう、明るいとか暗いとか、同じような人間が集まるでしょう。
ただこの逆に、勉強が得意な子の周りには、勉強が得意な子が集まるでしょう。野球がうまい子の周りには、野球のうまい子が集まるでしょう。お金持ちの周りには、お金持ちが集まるでしょう。
要は、自分を放っておいても高めてくれる環境の中に、身を投じた方が得するんじゃないかってことです。人間は悪い方にも流されるけど、良い方にも流されるのではないでしょうか。
朱に交われば赤くなる
朱に交われば赤くなる、という言葉があります。良し悪しに関係なく、人や環境に影響される、という意味です。
私がそれを学んだのはスポーツです。学生時代、野球、アメフトを通じて、仲間とともに何か目標に向かって突き進み、辛い時しんどい時も励まし合い、また仲間には負けたくないという気持ちを持ち、それを達成し、喜びを分かち合ってきました。一人では成し得ないことを、みんなと一緒ならできたことも多かったように思います。
大学受験の時もそうでした。学校全体が受験というものに対して、当たり前のように、同じスタンスを取っていたので、疑うことなく自分もそれに乗っかって行ったと思っています。だから結果も残せたのでしょう。
俗にいう、みんなと一緒、という言葉とはちょっと違う意味で、いい方に流されていけば自分の力以上のものを発揮できるのかな、という感じを持っています。
周りの人間によって、人は大きく変わります。成長している会社、強くなっていくサッカーチーム、実績を伸ばしている学校、毎年全国大会に出場する吹奏楽部、もちろん。色々な要因はあると思いますけど、相乗効果というのは無視できないものではないでしょうか。その中にいる時は気づかないことが多いようです。その環境を離れてみて気づく人が多いんじゃないかな。
人って、自分がいる世界が当たり前であり普通だと思っている方が、大半を占めると思います。たまに、違う世界を垣間見ても 「自分には関係のない世界」 と拒否してしまう事が多いでしょう。
心地いい場所
もちろん、敢えて飛び込まなくてもいい世界であり場所もあるので、何でもかんでもという訳はないですが、少し勇気を出して飛び込んでみれば 「こんな心地がいい場所があったんだ」 と思えるかもしれません。
それは、たった一人の人との出会いかもしれません。一冊の本かもしれません。今の時代SNSの一つのつぶやきかもしれません。 「今の自分と、こんなに考えが一緒の人がいたなんて」 「この本の作者、何で私の事が解るの」 「あぁ、この人同じ事考えてるんだ」 そう感じることって、ありますよね。
それが、スタートかもしれませんね。本当は周りにそんな人が現れたら、こんなラッキーはないのでしょうけど。例え一人でも二人でも、そういう仲間が増えるといいですね。昔は、なかなか探すのが難しかったかもしれませんが、今はSNSだけでなくいろんな交流が気軽に持てる時代です。
出会い系とか、宗教とか、怪しいなと思えばやめればいいだけです。そんなことよりも、一歩踏み出せば、世界は限りなく広がっているでしょう。そこには、自分が知らなかった心地いい世界が有るかもしれないですよ。
なぜ私がこんなことを勧めるかというと、親のあなたが狭い世界の中で生きてたら、子供はいつまで経っても広い世界に飛び出していけないからです。もっと悪いのが、親がブレーキをかけて子供を縛ってしまうんです。それだけは、避けて欲しいです。子供の為と言いながら、実は自分が知らない世界をよく解っていないだけで、反対している人がほとんどではないでしょうか。
最後に
視野を広げて、もっと周りを見回してみませんか?自分が心地よく感じる人とつるんで、好影響を与えてくれそうな人とつながり、どんどん世界をひろげましょう。子供に、生き生きとしている自分を見せつけてやりましょう。
そして、周りのおかげだけでなく、もちろん自分も周りの人間に、いい影響を与えていくように意識することも大事です。辺に斜に構えて、かっこつけていると、せっかくのいい仲間からはじかれてしまいます。いい環境に所属し、いい仲間に囲まれて、さらにそこで切磋琢磨していく。それを自分の子供ができたらどんなに嬉しいことでしょうか。
それに導いてあげるのが、親の役目というものでしょう。そういう場所を自分が目指すことの大切さ、その場所で過ごせるということがどれだけ心地いいかということ、そして自分がどのように成長していくか?
親の力が及ぶ限りのところまで連れて行ってあげましょう。あとは子供次第です。
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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