風が吹けば桶屋が儲かる
論理的思考力って、最近よく耳にする言葉ですよね。何で大事なんでしょうかね?
まず論理的思考力って何かというと、簡単にいうと順番に考える力という事でしょう。そしてその理由がはっきりとしてて、誰にでも理解できるということです。
風が吹けば桶屋が儲かる、という言葉があります。論理的思考力を説明する時によくでてきます。風が吹けば土ぼこりが舞って、目に入り、、、と続いて最後は桶屋が儲かるみたいな話、という意味です。
①はこうなるから②になり、②はこうなるから③になるみたいな感じで、物事を順序立てて説明する力ということです。そして、そこにはちゃんとした根拠があり、みんなが納得できるものでないといけません。
説得力
では、何がそんなに大事なのでしょうか?何故そんなに世の中で求められているのでしょうか?それは、説得力があるかないかに関わってくるからです。
例えば、電化製品を買いに行ったとしましょう。その時 「こちらのタイプがなんとなく雰囲気でお客さまにピッタリだと思います」 と言われるのと 「こちらのタイプのほうが、お客さまの家族構成、ご予算、収納量、間取りなど、全て考えさせていただいた上で、ピッタリだと思います」 では、どちらの方があなたの心に刺さるでしょうか?
もちろん後者ですよね。感覚というのは人によって違いますが、事実というのは変わりません。だから説得力があるのです。この何となく、という感じではなく、相手を納得させられる理由をはっきり示せる力が、色々な場面で必要不可欠だからです。
そしてこの力は、実は子供が小さい時から学んでいるのです。
幼少の頃は 「買って買って」 とただ泣き叫んで床を転げ回っていたのが、小学生になる頃には 「これ今めっちゃ流行ってんねん」 「○○ちゃんも××君も持ってるから買って」 「これ買ってくれたら勉強もっと頑張るから」 とか、言い出しますよね。つまり、お母さんを説得して何とか欲しいものをゲットする為に、あれやこれや考えるわけですね。
それでは、何故この考え方が国語や算数でしっかりできないのでしょうか?
ズバリ面倒くさいからです。ゆっくり、順番通りに考えれば、分かるのにそれが面倒なので飛ばしてしまいます。だから、結論を急ぐので論理が破綻してしまうのです。結局答えが出ないし、出ても間違っているので時間の無駄になります。
つまり最初から、一つ一つやっていったほうが、正しいやり方だということ。ここのところを教え込まないと、なかなか力にはならないです。ただ教える方も面倒くさがって答えを教えちゃうから、いつまでたっても力が付きません。教える側こそ、論理的思考力が大事に決まってます。
理由を考えろ
それでは、どうすれば論理的思考力が身につくのでしょうか。
常に理由を考えること。私はこれが一番大切だと考えています。WHYです。なぜこうなったか?理由は?を、いつも考える癖を、いかにつけているかなのです。
例えば、子供がテーブルの上のコップを倒して水がこぼれたとしましょう。何故倒れたのか?コップを置く場所が悪かったのか、まったく見てなっかったのか、それとも倒れるべくして倒れたのか。ただ単に怒るだけで終わってしまえば、また同じことを繰り返してしまいます。
10回に1回でもいいです 「何でコップが倒れたんだろうね?次も倒さないようにするにはどうしたらいいと思う?」 という会話にもっていけないでしょうか?原因と結果を振り返る癖をつけさせること。それを、いつもいつも丁寧に行うこと。
親としては、いつも子供に ? を問いかけていただきたいと思います。遠まわりの様に思えるかもしれませんが、それが結局は、論理的思考力を身につけるためには、避けて通れない道なのです。
日頃子供たちと接していると、この考える力の弱さをいつも痛感させられています。更に論理的思考力は、そこにプラス順序立てを行い、人を納得させなければいけないのですから、ハードルが高くて当たり前です。
しかし、逃げるわけにはいきません。諦めてはいけないのです。子供が、論理的に物事を考えたり、処理できなければ、どれだけ困ることになるか、想像できませんでしょうか?
まず、勉強は言わずもがなです。暗記だけでは到達できるところに限りがあることを、大人の方ならご理解いただけるでしょう。スポーツでもそう。トレーニングであれ試合であれ、考えることは山ほどあります。どんなことでも、人に言われるままやっているだけでは、一流にはなれないでしょう。
もちろん社会に出てからも、一層必要性が増してきます。論理的でないと誰も言うことを聞いてくれないからです。学生のノリや、小さいコミュニティで ”なあなあ” で通じていたことは、社会では通用しません。
また、もう一つ困るのが自分は論理的に表現できていると、勘違いしている人が多いことです。そして、それを指摘されると逆ギレして、相手を攻撃するみたいなこともよく耳にします。
世の中の偉そうにしてる大人ですら、言っている事の論理が破綻している人なんて山ほどいます。たぶん、そのことにすら気づいていないのでしょう。
最後に
だからこそ、子供の頃から練習しておかないと、いけないと思いませんか?簡単に身につくことではありませんし、根気のいる作業であることは間違いありません。しかし、子供が成長する上で身につけさせたい能力のNO・1かもしれないです。それほど大事なことなのです。
是非、子供に習得させてあげて下さい。それにはまず、親のあなたが子供に対して論理的にアプローチするのを忘れては駄目ですよ。
[PR]
過去記事はこちら
ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
コメント