理由があるはず
人が誰かに物を言う時、何かしら理由というものがあると思います。そして、それをその時説明するかどうかで、相手の対応が変わってきます。
例えば、喉が渇いたので、 「お茶いれてくれへん?」 と頼むでしょうし、次の会議で使うので、 「これ10部づつコピーして」 と指示するでしょう。
もちろんこの時、 「喉が渇いたらお茶入れてくれへんかな?」 「この後の会議の資料を10部づつコピーしてくれる?」 と言えば相手にも伝わりやすいでしょうし、納得もするのではないでしょうか。
大人にもなれば、外ではこのことに注意を払っている人がほとんどでしょう。相手に誤解を与えないとか、納得させないと困ったりとか、下手したら言い方によって機嫌を悪くさせかねませんしね。
その一方で、ご家庭ではどうでしょうか?果たして自分の子供に何か言う時、一回一回ちゃんと理由を説明していますか? 「そんなめんどくさいことできるかいな」 とか 「言わんでもわかるやろ」 とか 「あとで」 とかついついやってませんか?何故ですか?
因果を含める
因果を含める、という言葉があります。何でそうなったのか、結果がどうなったのか、全部きっちりと説明して、相手を納得させる、という意味です。
昔と違い、外ではそんな横柄な態度ですむ時代ではありませんよね。だとしたら、上司であり部下であり同僚達には、もっとちゃんと理由を説明してるのではないですか?
それでは、あなた方にとって世界で1番大切な子供に対して、例えば怒る理由を、冷静にしかも的確に伝えないのはどう言うことなのか説明して欲しいです。だって自分の気持ちを1番分かって欲しい人なのではないでしょうか?
これはもう親の奢りでしかないですよね。自分の子供やから言うこと聞いて当たり前、年上の人間の言う事は聞く、みたいな発想から来ているのではないですか?冷静になってよく考えて頂きたいのですが、自分が子供の時頭ごなしに 「親の言う事が聞かれへんのか」 とか 「黙って大人の言う事聞いときなさい」 って言われて、悔しい思いをしたのを忘れてしまっていませんか?
今、忙しいとか、疲れてるからとか、生意気に、とか何かと理由をつけて、むかしやられていやだったことを、自分の子供にやってはいませんか?
納得するまで
さぁ、これから直しましょうよ!今までのことはしっかり反省するとして、これからのことを考えましょう。ただ甘くはないですよ。敵もなかなか手強いですからね。
それでは一つ例を挙げましょう。子供がおもちゃを片付けづ出しっぱなしだとしましょう。「ごはんやから、おもちゃ片付けよっか」 「後でまた遊ぶから」 「面倒くさい」 「ママやっといて」 「お腹すいた」 「またどうせ明日出すやん」 「お人形さんまだ外にいたいと思う」 「疲れたから無理」 まぁ、ああでもないこうでもないと、言い訳をよく考えつくなと思います。
私はいつも3つ考えてました
1、約束 出したら片づける
2、ペナルティ 聞かなければ、次遊べない
3、理由 なぜパパがこれを言うか?
特に3です。これをしっかり伝えようとやってました。「散らかってたらみんなに迷惑がかかるから」「ちゃんと直しとかないと次探す時に困るから」「おもちゃが出しっぱなしだと、誰かがそれを踏んづけた時に怪我したら困るよな」「○○ちゃん(赤ちゃん)が、そのブロック飲み込んだら危ないよな」、とにかくその場だけでも納得させることができるようにしてましたね。
これが一回でできるようになれば、誰も苦労はしないのですが。最初は何回か言いますね。勿論理由も説明してです。すると、次はやらないことよりも、言われたことができないことの方を注意します。その時 「何で何回も同じこと言わすの」 では、心に響かないのではないですか。
「ママは悲しいなぁ・・・」「自分が相手の為にと思って言ったこと、無視されたらどう思う?」「みんなが、笑顔になるためにはどうしたらいいと思う?」「何でできひんか一緒に考えてみよっか。」
ほら、フレーズなんていくらでもあるんですよ。出来ればその場で諭していくのがベストですが、ちょっと落ち着いてからゆっくり話してみたらいいと思います。勿論自分も落ち着いて、決して感情的にならずに、話し合うという感じを忘れないようにしたいですね。
最後に
こういう風に考えると、怒る=理由を説明するという、こちらからの一方通行的な行為よりも、むしろ相手側の立場にたち、どうしたらその問題を解決できるかを一緒に考えていく行為なのではないでしょうか?
地道な作業の繰り返しではありますし、根気のいる仕事ですよね。
しかし、子育てはもともと子供との根競べではないでしょうか?どこであきらめるか、どこまで頑張るか。いつでも、どんなことでも当てはまるとは思いませんか。
ただ、この作業が軌道に乗れば、後は楽になります。子供も多くを言わなくても自分で理解しようとしますし、怒られないように、注意されないように気を付けます。ここまでくると、怒る回数もぐっと減りますので、親のストレスもぐっと減るでしょう。
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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