親も親なり子も子なり
子供には勉強しろって皆さんよく言いますよね。それでは、振り返ってみてご自分の、勉強に対するスタンスはどういう風に感じておられるでしょうか。
子供に勉強しろというのは決して間違った言葉ではないと思います。現実的に一番物事を吸収しやすく定着しやすいのも子供時代だと思われるからです。
親も親なり子も子なり、という言葉があります。親がどんな人かによって、子供も同じようになる、という意味です。親の態度なり言動が、子供を作るのです。
私がここで言いたいのは子供のことではなく親自身のことです。親がどれだけ勉強していますか、ということ。親が新しい知識を仕入れることをどれだけ意識されているかということです。当然教育業界もトレンドがありますし、自分たちの時代とは全く違う事も多々あるのが現実です。いつまでも昔のままの知識でいいわけありませんよね。
子育てというのは、もちろん、やり方を緒先輩方であり自分の親たちから聞いたり、本を読んだり、ネットで調べたり、皆さんいろんなことをされていると思います。ただそれを一般論としてでなくどれくらい自分事としてとらえて、我が子にフィードバックされていますか?
正解はない
子育ての難しいところは正解がないというところです。例えば自分のところでは100点でもよそから見たら50点かもしれません。逆に自分のところでは30点ぐらいと思っていてもよそから見えれば90点かもしれません。そして小学校まではうまくいってないと思っても高校生でジャンプアップしてみたり、学生時代はあまり評価が良くなくても社会に出てから成功する人もいるでしょう。
どれが正解でどれが間違いかというのが分かりにくいです。正解とか不正解がないといったほうがいいのかもしれませんね。だからみんな世間の評価を基準とするんでしょう。それが分かりやすいですからね。例えば学歴であり、スポーツの順位であり、資格であり、誰が見ても分かりやすいもの。それプラス、ピアノを習ってるとか、ダンスをさせてるとか、有名なコーチに教えてもらってるとか、自分なりのいい基準というものをアピールします。
当然、子供が得意不得意、会う合わない、まだ早いもう遅い、場所やお金、そして子供自身の気持ちの問題、がそこに絡んでくるので更にややこしくなり複雑になります。
世間が多様化して、どんどん選択肢が増える中で、自分たちの頭の中がアップデートされていかないのはいかがなものでしょうか?もちろん、色々な情報を仕入れてその都度判断されておられるのでしょうが、私から言わせて頂くと、その情報はかなり狭く偏ったものだと言わざるを得ません。
唯一無二の我が子
皆様が大好きな言葉 「みんながやっているから」 それでは、その「みんなが」という言葉の裏側に一体何人の意見が隠れているのでしょうか?良くて3~4人、下手したら1人とかもあったりします。もちろんすべてが不正解というわけではないでしょうし、中にはたまたまぴったりなことがあるかもしれません。
ただ、大事な我が子のことをそんな偶然に頼ってもいいのでしょうか?他所の子は自分の子供とは全く違う人間なんです。そこを勘違いして判断してはだめなのではないでしょうか?だって、みんなはよくても自分の子供に合うかどうかなんてそんな簡単に決められるんですか?
いちばん重要なのは、我が子と向き合い、性格などを冷静に考えて、家族で話し合い、子供の意見も取り入れつつ 「この子には何が向いているのか?」 を判断していくことではないでしょうか?その為には、判断材料であるとか、選択肢とかが、多いに越したことはありません。さらに、今の時代というものも考えなければならないでしょう。
その上で、資料を取り寄せ、自ら実際を目で確かめ、子供に体験させて、更にそれを複数繰り返し、最終的に家族で話し合い決めていく。そして始めてみる。こんな流れが理想ではないでしょうか?
そもそも、ここでいう勉強というのは、算数とか国語ではなく、自分の知識のアップデートを指します。むかしはこうだったとか、私の時は、とかいうことがなかなか通用しなくなってきているからです。だからこそ、常に、特に子供の情報には気を付けていないといけません。世間一般はもちろんですし、地域性や年代、性別、学校、現代特有のSNSなんてのもあります。
最後に
子育てに対する考え方やアプローチの仕方もどんどん変化していく時代です。みんな子育てに関しては素人なのです。専門家でも、自分の子供を100人も200人も育てたわけじゃないですよね。勿論私も例外ではありません。
だからこそ、これが正解とか不正解とかを決めつけるのではなく、自分たちも最大限の努力を怠らずに、柔軟にかつ自信をもって 「この子には何が合っているのだろう?」 「どういう人生を歩ましてあげようか」 を考えていって欲しいと思います。
やることは違っていても、子供も勉強、親も勉強。そして、みんなで笑って楽しい人生にしていけたら万々歳なのではないでしょうか!
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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