みんな別人格
私の経験から言わせていただくと、根本的な躾の部分では似てるけれど、性格とか体育会系とか文化系とか得意不得意とか 「まぁ同じ飯食って育ってるのにこうも違うかね」 ってよく思います。
だから、全然気にしなくても良いのですが 「上の子はできたのに下の子はできない」 とか 「妹はできてるのに、何でお兄ちゃんができないの?」 とか言う話をよく耳にします。
まず改めて考えて頂きたいのが、みんな別人格だということです。それはもちろん親もですが、、、「そんなん分かってる」 とお叱りを受けそうですが、本当に差別ではなく区別してますか?
それこそ昔は、 「男の子だから、もっとしっかりせなあかん」 「お兄ちゃんなんだから、我慢しなさい」 「女の子なんだから、もっとおしとやかにしなさい」 なんて言葉を、いつも耳にしていたような気がします。
もちろん、今でも全く否定される事でも無いとは思うのですが、やはり時代の流れではあまり喜ばれないのでしょう。そもそも、男だからとか女だからとかいうこと自体時代錯誤と言われても仕方のない今日この頃です。
「同じ様に接しているんから結果も同じやろ」とか、「俺が子供の時は出来たからおまえもできるやろ」 とか、似た様な事考えますよね。一瞬考えるのは仕方ないとしても、絶対に子供に向けて言ってはダメです。自分も同じ様な経験が必ずあるはずです。その時思ったはずです。「そんなん言われてもなぁ」って。
比べちゃダメ
親としては、兄弟同士や他所の子と比べて文句を言うのが簡単だからですよね。だから、安易に比べて物を言ってしまうのではないですか?叱る時や、注意する時、手軽なのが比べることですもんね。
またまた出ました。親が楽しようと思ったところには、こうやって必ず落とし穴が待ってます。本当は比べるのではなくて、その時の問題点を個人のレベルで話し合わないといけない事ですよね。
例えば、 「○○ちゃんは、できてるのになんであなたはできないの?」 と言えば、たぶん心の中で 「けど、××君よりはできてるけどなぁ」 と思っているでしょう。これの何が問題なのかお判りでしょうか?責任転嫁と、自分よりもできない子と比べていることです。これは、なかなか大変な問題だと思いませんか?
まず責任転嫁ですが、できなかった事や叱られた事に対して、しっかり向き合えていませんよね。いつも言い訳をする子(一言目が、だって、って言う子)は、こんな感じですよね。まずは、「あなたが、○○したことが、よくなかったよね」 と理解させるところから始めないと、簡単には治りません。
比べる癖が付くと、いつも妥協する子になってしまいます。 「あいつよりは、できてるからまぁいいか」 「これくらいできてればいいんじゃない」 「どうせ頑張っても、あの子みたいにはなれないし」 こんな感情が芽生えていくのが想像できるでしょうか?
あんまりよくない状態ではありませんか?出来ればこんな子にはなって欲しくないランキングで、かなり上位に入ってきそうですよね。皆さんそう思うと思いますよ。
それでは、是非改善する方に向かって進んでいきましょう。ただ簡単にはいきませんよ。なぜなら、比べることに一番慣れているのは、大人の方ですからね。まずは、親が叱り方であったり、注意の仕方を省みるようにしましょう。
何でもそうじゃありませんか? 「これくらいならまぁ良いか」 「これやったらバレへんやろ」 「ちょっとぐらいやったら」 何かミスをする時、あとで後悔する時ってこんな時ではないですか?
蒔かぬ種は生えぬ
今、楽をすれば後で、必ずツケが回ってきます。それがやり直しがきくことであれば問題はないのですが、いかんせん子育てだけはやり直せないからやっかいなんですよね。
5歳の時は5歳の、小2の時は小2の、中3の時は中3の、20の時は20の、その時その時で、子供に掛けてあげないといけない言葉、というのが必ずあるはずです。
蒔かぬ種は生えぬ、という言葉があります。何かを得ようとするのであれば、それなりの努力が必要だ、という意味です。
今この時、この子にどんな言葉が必要なのかいつも考えて欲しいです。後で後悔するぐらいなら思った事を言うべきですし、例え上手くいかなくても、いつか分かってくれるかもしれません。
その時言葉だけではなく、想いも一緒に届けることを心がけましょう。それを繰り返していればきっと子供にも届きますよ。 「あなたは、あなたでいいんだよ。」
最後に
そして、もう一つ大事なことが 兄弟同士をお互いにリスペクトできるように育てることです。区別はいいと思いますが決して差別はいけません。親はいつも平等に扱ってるんだという姿勢を見せ、それを態度で示しましょう。
そしていつも相手のことを考えさせてあげてください。そうすることによってリスペクトの気持ちが育っていきます。そうすれば 「お兄ちゃんだけズルい」 とか 「えこひいきや」 とかいう小競り合いは無くなっていくでしょう。
子育てとは子供との真剣勝負だと思ってます。もちろん勝ち負けではありません。親は子供を真剣に育て、子供は真剣に大人になる事を考える。お互いに真剣だからこそ、時にはぶつかり合うこともあるだろうし、成果が出た時はみんなで喜びを分かち合えるのではないでしょか?
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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