ご飯粒を残したらあかん
感謝っていう言葉を、子供の頃から学ばせたい。そう思う親がほとんどなのではないでしょうか?それでは、日ごろの生活の中でどのような事に気を付けていけばよいのでしょう。
まず最初に思い返して欲しいのですが、自分の毎日の生活の中で、感謝をすることがどれだけあるかということを。そして、感謝の気持ちであり言葉をどれだけ発信しているかな、ということを。
例えば、私が子供の頃によく言われたのが 「お百姓さんに感謝して、ご飯粒を残したらあかん」 でした。昭和世代はまだまだこんな感じでした。もちろん今でも大事なことには変わらないのですが、、、
何かにつけて、「感謝せなあかん」 て言われていたような気がします。親も厳しかったとは思いますが、他所の家も同じように言われてたはずです。お天道様に、水に、雨に、山に、土に、空に、海に、農耕民族特有のものかもしれませんが、ありとあらゆるものに感謝させられたと記憶してます。
現代ではそこまでは必要はないと思いますが、色々なことや物に感謝するのが大事なのは疑いの余地はないでしょう。「ありがとう」 「いつもすみません」 「感謝してます」 こんな言葉を日頃から自分がちゃんと発しているかを、考えてみてほしいと思います。
何故ならば、子供にとって一番効果的なのは、親の行動であり態度だと思うからです。親がいつも感謝の念を抱き、言葉を発していれば、必ず子供も 「感謝すること」 が当たり前の人間に育つはずです。
特に日本人は、周りの人達に対する感謝の表現が下手くそな気がします。決して感謝してないわけではないのに、それをしっかり相手にわかるようにやってない様に思われます。
当たり前
ちなみに、感謝の対義語って何かご存じですか?感謝しないっていうことは、当たり前という事です。存在することが当たり前。やってもらって当たり前。食べられることが、家があることが、きれいな服が、平和なことが、、、
当たり前にになると、当然感謝なんかしなくなりますよね。特に、近しい人や家族に対して、そうなりがちではないでしょうか。毎日の生活の中で、いるのが当たり前、してもらうのが当たり前ですもんね。
けれども、本当に大事な人たちにこんな態度でいいのでしょうか?一番伝えないといけない人にできていないのは、よろしくないです。改めて考えてみれば、もしくは心の中では感謝の念は抱いていると思います。
こういう方々の言い訳はいつもこうです。「そんなん言わなくても分かるやろ」 「今更照れくさいは」 「分かってると思ってた」 「一々言うの面倒くさいやん」
いやいや、それが当たり前につながる原因ですよね。言葉に出さないと相手には伝わりません。昔はそんなことはなかった、と言う人がいますが、結局誰かが我慢していたに過ぎないのではないでしょうか?今の時代では、通用しないでしょう。
特にこれだけコミュニケーション能力の低下が叫ばれる時代なのですから、 「黙っていても分かってくれる」 なんて考えていてはいけないと思います。言葉を発することの重要性がもっともっと増していくのだはないでしょうか?
ありがとう
何かしてもらったことに対して、 「ありがとう」 って言う事がそんなに難しいことなのですか?そんなに面倒臭いことなのですか?自分がそういう言葉を自然に発していれば、子供もできる様になると思いませんか?
私は、何も親に聖人君子にならないといけないみたいなことを、押し付ける気持ちなんてさらさらありません。こういうことは、あくまでも自然に出てくるのが理想だと思っているからです。無理やり押し付けられるものでもないでしょう。
しかし、本当に子供に自分の理想通りの大人に育って欲しいのなら、自分達も努力すべきなのではないのかな、と考えてます。
お茶を入れてもらって 「ありがとう」 って言ってますか?パパさんに 「いつも、ありがとう」 って、たまに言ってますか?子供に 「ありがとう」 って言わせる前に、まず自分が 「ありがとうございます」 って言ってますか?
いつも周りの人間に感謝をしている人であり、カップルであり、家族であり、その中で生活していると心地良いですよ。私は何も宗教を語りたいのではありません。ただ周りに感謝の念を抱いて生活していると、自然に 「ありがとう」 が口から出てるだけなのです。世間に出ると、本当に嫌な気持ちになる事が多いですよね。それでも、家へ帰ってくればホッコリできる。最高じゃありませんか。
冥利に尽きる
冥利に尽きる、という言葉があります。その立場にいる者として、これ以上ない恩恵を受けて、ありがたいと思う、という意味です。
まず自分がやってみて、そしてパートナーを巻き込んで、いずれ子供達が理解してくれて 「ありがとう」っていう言葉が、ごく普通に飛び交う家。想像して欲しいです。それが、ドンドン自分の周りで広がっていく様子を。
みなさん覚えてますか?子供が産まれた日のことを。心から思いましたよね。 「産まれてきてくれてありがとう」 「神様に感謝」 って。あの時の気持ちを、今一度思い出してみて下さい。そして、大いにその事を子供に伝えて上げてください。そこから、親子の人生が始まった事を、、、始まりは感謝だったことを、、、
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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