水は方円の器に随う
子供たちは、環境を選べません。親、住む場所、食べ物、考え方、しつけ、、、 ほとんど全てのことを、親に与えてもらってます。そこに選択肢はありません。
ということは、子供の人生において、幼少期の非常に重要な時期を、親が全て握っている、ということです。親の対応一つで、進むべき方向であり、進んでいく場所が変わってしまう、ということなのです。
水は方円の器に随うという言葉があります。人は環境や友人によって、良くも悪くも変わるという意味です。
収入や住んでる場所など、簡単に変えられないことだけが、環境だと誤解しておられる方が多いと思います。もちろんそれも大事ですが、私が思う環境とはむしろ、子供の育て方とか接し方の方であり、そちらのほうが重要と考えています。つまり、ハードよりも、ソフトの方が、子供にとっては重要ではないのかな、という考えです。
ソフトの環境
ソフトの環境というのは、親がどういう風に子供に育って欲しいとか、どんな大人になって欲しいかとか、親が子供に対してどういう態度で接し行動するかとか、、、要は日常生活の中で行われる一つ一つのことに対して、親が子供に何をしてあげるか、親が子供のことをどう考えているか、という事です。
あれが嫌いこれが嫌いと、食べ物に対して好き嫌いばかりいう子と、季節を感じ、旬を大切ににし、食を楽しむ子。話を聞いてもらえない子と、ちゃんと聞いててもらえる子。ただ怒られる子と、なぜ怒られたか納得するまで理由を説明される子。周りの人に対する態度が恥ずかしい親と、適切な態度が取れる親。それを間近で見せられる子供。
親の考えや行動を、子供たちがどう受け取って、どう実現させたのかを示した、結果の様なものでしょうか。そして、その結果の良し悪しは、親の行動の結果でもあります。今の 「結果」 は過去に 「原因」 があります。言い換えるならば、あなたの目の前で起こっていることは、なるべくしてなったことなのです。
ハードの方の環境を変えるのは簡単ではないでしょう。しかし、ソフトの環境をを変えてやることは、そこまで難しいことではありませんよね?そんなに面倒くさいことなのでしょうか?今そこから目をそらした方が、後々ややこしいことになりませんか?
それを、今一度よく考えていただきたいと思います。「未来」 の結果を変えたければ今の 「原因」
を変えないとだめなのです。親の考えであり行動を変えないと、いつまでも同じ問題を抱えたまま、何年も過ぎて遅れになってしまうでしょう。
子供の環境は、親にかかっているとは思いませんか?しかも、結構どうにかなることも多いのではありませんか?親の行動を変えれば、子供の行動が変わると、想像できませんか?小学生、中学生、高校生、大学生、もしくは大人になって困っていることの原因って意外とこの辺にあるかもしれませんね。
真剣な思い
環境のせいにする人って多いのですが、どうにもならないと思っていることも、案外変えていける可能性があるかもしれません。例えばお金であったり、実家であったり、コネであったり、知り合いであったり、そんなことを問題にしてるから変えられないと思っているだけでしょ。
そういうことではありません。答えは簡単じゃありませんか。面倒くさがらずに、子供にとって良いと思うことをやってあげるだけです。今自分がしてあげられること、自分がしてあげたいことを、根気よくやってあげることです。
そして、その姿を子供に見せつけてやることです。 「パパはこんなにも私のことを考えてくれている」 「ママってやっぱり僕のことを大事に想ってくれているんだ」 子供が自己肯定感を感じてくれれば、どんな苦労も苦にならないのではないでしょうか?
他所の親を見て、よくないなぁ、と思う事を自分のところではやらない様にするだけです。そうすれば、必ずいい環境を作ってあげられるはずです。親の真剣な思いが、子供にとってのいい環境を作るのです。
高校からの環境は、子供自身で勝ち取っていくことができます。作っていくこともできるでしょう。しかし、そこまでは親の責任ではないでしょうか。面倒くさがってはいけません。無理だと諦める必要もありません。当たり前の思いを、当たり前にやっていくだけなのですから。
最後に
いい環境を作ってやることは、子供の人生の基礎工事をしてやることと同じです。土台がしっかりしていないと、その上にいくら立派な建物が建ってもダメです。逆に言えば、そこさえしっかりしていれば、後は放っておいても大丈夫です。自分で人生を切り開いていくでしょう。
子供が大きくなってから、親がしてやれることなんて、限られています。ほとんどしてやれることなんて、ないかもしれません。だからこそ、今が大切なんです。あの時もっとこうしといてやればよかったとか、ああしとけばよかったなんて、後の祭りです。
子供の環境を決めるのは、間違いなく親です。その自覚をまずしっかり持ちましょう。その上で考えていきませんか。今、子供にどういう環境を与えてあげればいいのか、自分はどういう環境を作ってあげられるのか、それが将来どんなに役にたつのか、どんな未来が待っているのか。
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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