褒めるって

千里の道も一歩より

褒めるって皆様どれくらい意識して、考えておられるのでしょうか?子供を伸ばすには、 ”褒める” ことが大事ってよく聞きますよね。じゃあ、実際、生活の中ではどうなっていますか?

ズバリ、 ”褒める” 9に対して、怒る1の割合でちょうどぐらいだと考えています。

「え~、そんなん絶対無理やわ~」 って声が聞こえてきそうですね。 「怒る9.9に、 ”褒める0.1” ぐらいちゃうかなぁ」 それが、本音ではないでしょうか。「褒めてあげたいけど、怒ることしかやらへんもん」 ですよねぇ。

怒るところは目につくけど、”褒める” ところには気づかないということはありませんか? 「”褒める” といいことがあるって、何となく解っているなら、何故 ”褒める” ところをもっと探してあげないのかな」 と、私は思うのですが、いかがでしょうか?

千里の道も一歩より、という言葉があります。どんなことでも一歩一歩進めることが大事である、という意味です。逆に言えば、少しづつでも進んで行けば目標に近づくとも、言えるでしょう。 

そりゃあ、目に見えて、”褒める” ことばっかりしてくれたなら、親は苦労しませんけど、そういうわけにはいきませんよね。じゃあ、親は、”褒める” ところを探す努力をしないと、いけないのではないのでしょうか。

怒られた時・褒められた時

ではまず、怒られた時の子供の気持ちを考えてみましょう。

「怒られようと思ってやってるわけじゃないんやけどなぁ」 「本当は理由があるんだけど、、、」「またお母さんガミガミ怒ってるから、黙ってよ」 「私にも言いたいことあるんやけど、どうせ聞いてくれへんよな」

こんな感じでしょうか。総じてマイナスの感情で、しかも発言ができない空気、満点ですよね。

逆に、褒められた時の子供の気持ちを考えてみましょう。

「まじで!めっちゃ嬉しい」 「こんなことでも、ちゃんとやれば褒めてくれるんや」 「がんばったら褒めてくれるんやったら、次もがんばろ!」 「もっとがんばったら、もっと褒めてくれるんとちゃうかな」

そう、なりますよね。全てプラスの感情で、しかも次のステップが楽しみではないでしょうか。

成功体験

子供にとって大事なことの一つに、成功体験があります。小さな成功を少しずつ積み上げていって大きな成功へと導いていく。その小さな成功を後押しするのが、”褒める” という行為ではないでしょうか。

褒めてもらえた ⇒ うれしい ⇒ がんばる ⇒ できるようになる ⇒ 褒めてもらえた ⇒ うれしい 、、、

まさに、正のスパイラルの継続の出来上がりですね。この成功体験の積み重ねこそが ”褒める” の最大の目的なのです。もちろん、子供自身でそれに気づき自ら求めていってくれれば、それに越したことはないのですが、特に最初のうちはそんなに簡単にはいきません。

ですから、まず親が成功体験を導いてあげることが必要になってきます。それの一つの道具として “褒める” が最適という話なのです。お手軽でもありますしね。

成功体験と言うと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、要は 「僕でもやればできるんや」 「私にはできないと思ってたけど、思ったより簡単やった」 「そんなに頑張らなくてもええねんや」 「俺って結構できる子?」 「めっちゃええ気分」 こんな風に子供に思わせることが出来れば、それは立派な成功体験なんだと考えています。こういう気持ちを、子供の心の中に芽生えさせることが重要なのです。

子供はいつも、ママに褒めてもらいたいものです。でも 「失敗したらどうしよう」 「うまくできないかも」 「ちゃんとできないと、怒られるかなぁ」 「いらんこと、せんとこ」 こうも考えています。

”褒める” を繰り返すことによって、この一歩踏み出せない感情をやわらげていきましょう。そうすると、子供の中にも積極性が徐々に生まれていきます。

子供がこうなった時のことを想像することができるなら、多少の努力は惜しくないと思いませんか?朝起きるとき、学校へ行く準備、宿題にしろ、お手伝いにしろ、自ら率先してやってくれるようになれば、どれだけ嬉しいでしょうね。

最後に

まずは、褒められそうなところを、一つ探してみましょう。

「おはようって言えたね。気持ちよかったよ」 「一人で用意してくれたんだ。助かったわ」 「郵便物取ってくれたんだ。ありがとう」 「おやすみ。今日も頑張ったね」

そして、怒るところが ”褒める” に変わるヒントを出してあげましょう。

「遊んだおもちゃを、いつも片付けてくれたら、ママはうれしいんだけどなぁ」 「自分で靴下がはけたら、すごいよね」 「月曜日だけ、ママに言われる前に宿題できるかな?」

欲張ってはだめです。焦ってはだめです。できなくても、頑張ったことを褒めてあげましょう。

そんなに難しくないと思いませんか?少しだけ頑張ってみませんか?

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ぷろふぃーる 
 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。

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