ごまかさない
子供を子供扱いしないことを心がけてきました。一人の人間として扱うということです。
子供として接するとどうしても、こちら側にも甘えというか、妥協というか、隙ができるような気がする、と思っていたからです。親側の言い訳を、大人側の言い訳を、許さないためにもそうしていました。
それはある意味こちら側も、しんどいことでもあります。まず、何でも誤魔化してはダメということです。大人相手にウソついて誤魔化せませんよね。子供やから分かれへんやろは、通用しません。それだけ何をするにも説明が必要になります。ただ外で普通にしている事を、子供相手にも真面目にやれば良いだけなのですが、、、
しかし、それが簡単には行かないのでしょうね。子供をゴマカす事に慣れてしまうと、そちらの方が楽だから簡単には治せないです。人間楽することを覚えてしまうと、そこから抜け出せないのと同じことです。
そして、これも大事なのですが、子供の方にも覚悟をさせないといけません。大人として扱われるのですから、責任と義務が発生します。それを負わすことにより、早く強く成長すると思っています。
鉄は熱いうちに打て
鉄は熱いうちに打て、という言葉があります。人も純粋な気持ちを失わない、若いうちに鍛練すべきだ、という意味です。早くから手を付けておいて、損はないでしょう。
「子供だからできない」 「子供やからしゃあない」 そう思い込んでしまえば、本当はできることでも、できなくなるのではないかと考えていました。
まだ子供が小学生の頃、子供の友達の母親に、こう言われたことがあります。「うちは3人子供がいるから、外食はファミレスかフードコートしか行かれへんねん。ガチャガチャうるさいから。」 父親は開業医でしたので、どんな高級なレストランでも行けるのになぁ、と当時思ったものです。
私は、昔から食いしん坊でしたから、子供が小さくてもどんなお店にも連れて行ってました。もちろん、最初からうまくいったわけではありません。今では笑い話ですが、フォークとナイフで食べるお店で、まだうまく使えなかったので、ブロッコリーがテーブルの外まで飛んでったこともありました。私達も、平謝りでした。
でも、そんなことをしているうちに、どこでも恥ずかしい思いをすることもなくなりました。それどころか 「あそこのテーブルのおっちゃんマナー悪いなぁ」 とまで言うようになっていました。
もう一つの昔話が映画です。子供向けの映画も面白くないわけではないのですが、自分は別なものが見たいので、子供だけで、見せるようにしてました。最初は、席まで連れて行って 「終わったら、ゲームの所で待っとくんやで」 と伝えてやらせてました。何回か不安そうでしたが、いつの間にか普通にできてました。
こうやって、恥ずかしい思いをしたり、親と少し離れて不安を感じたり、日常と少し違う経験をすることによって、子供って成長するのかも知れませんね。もちろん、少し前の話なので、今はもっと安全面などには気を配らないといけないのでしょうが、、、
はじめてのおつかい
はじめてのおつかい、っていうテレビ番組があります。昔からよく見ていますが、正にあれがいい例なのではないでしょうか。ちょっと難しいかなと思いながら見守っていても、なんだかんだで、できますもんね。そして、そのあとの子供の笑顔と誇らしげな姿を見せられると、いつも涙してます。
親が先回りして 「この子にはできない」 「うちの子にはまだ早い」 と勝手に決めつけたりしてませんか。意外と子供を過小評価しているのは、大人側なのかもしれないですね。
やらせてみたら、できることもいっぱいあるでしょう。こちらも、大きな心を持って見守りましょう。出来ないからと言ってすぐ手を差し伸べたり、諦めていてはだめです。親も我慢しないといけない場合もあるでしょうし、心を鬼にしないといけないこともあるでしょう。でも全部子供の為です。
今は、社会に出たからといって中身はまだまだ子供、というのが多いのではないですか。子供のうちから大人になる為のトレーニングを積んでおけば、役に立つこと間違いなしです。
自分で決めたことには責任を持ち、最後まで成し遂げる。そこで安易に手を貸さない。学生としての義務を最大限果たしてもらう。それに対し目一杯応援してあげる。結果が出た時に、一緒に心底喜んであげる。
本当はどちらにとっても、最終的には良いことだらけなのですが、実際に行うのはハードルが高いでしょう。それは、どちら側もそこら辺の感覚が、甘いからなのではないでしょうか?
最後に
子供だから、できなくて当たり前、やらなくて当たり前、わからなくて当たり前、教えなくて当たり前、考えなくて当たり前。
親だから、偉そうにして当たり前、上から目線で当たり前、誤魔化して当たり前、子供は大人の言うことを聞いて当たり前。
お互いがこんな風に思っていたら、お互いの成長は見込めないのではないですか?
結局お互いがリスペクトし合えるか、お互いの存在をしっかり尊重しあえるかどうかじゃないでしょうか?子供にちゃんと向き合い、大人も勉強を怠らずに、一緒に成長していこうという気持ちで臨んでいけば、きっといい方向に向かっていけるのではないでしょうか。
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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