みんな頑頑張ってる
頑張るってある意味便利な言葉ではないでしょうか。とりあえず頑張るって言っとけば何とかなるみたいな感じですよね。
まあその話は置いといて、私はガンバレという言葉をなるべく使わないようにしています。なぜなら人はそれぞれ頑張って何かやっているからです。頑張ってる人間に対してガンバレというのは間違ってるような気がするからです。だからある時を境に私はガンバレはなくなりました。
頑張れ日本、なんて、あのレベルの人たちはもう死ぬほど頑張ってるんですから。今更、誰が誰に向かってなに言ってんねん、と思っています。
それは別として、勉強でも、スポーツでも、絵でも、ダンスでも、何でもみんな自分なりに頑張ってやってるわけですよね。その人に向かってガンバレって、その人からしたら 「いやこれ以上頑張らないとダメっていうことですか」 「結構頑張ってると思うんですけど、ままだですか?」 ということになりませんか。
声をかける方も、安易に頑張れと言っておけばいい、みたいな風潮ってありますよね。まあ別に間違ってる言葉ではないと思います。励ますために使っている言葉なので否定できるものではありません。
しかしこう考えてみると結構言われた方がモヤモヤした気分になるとは思いませんか。そして、自分もそんな経験があるという方も居られるのではないでしょうか?
応援の仕方
それではどういった方法を取ったらいいのでしょうか、私がいつも考えているのが抽象的ではなく具体的にということです。
頑張れと言われても、何を、いつまでか、どこまでか、どのようにか、実はそういったことを、一言のガンバレに入れ込んでいるわけです。これでは子供は困ってしまいますよね。
だからガンバレと言うなら、なるべく具体的に示してあげるべきでしょう。例えば今日の算数のテストを80点取れるように最後まで頑張ろうとか、1日10ページでいいから頑張って本を読むとか、次の中間テストまではテレビを見ずに頑張ろうとか、頑張って腕をよく振って走ったら早く走れるよとか、親が頑張って欲しいことを、具体的に伝えてあげるのが、子供にも分かりやすくていいと思います。
私はそもそもガンバレを言いたくないので、別の言葉をかけるようにしています。 「今までやってきたことを信じてやっていけばいいよ。その代わり悔いが残らないよう精一杯やってくるんやで」 「途中で諦めたらあかん。最後まで諦めずにやることが大切なんやで」 「ここまで来たら後はやるだけや。いらんこと考えんとやってこい」 そう言って背中を押してあげるようにしてます。
頑張るのレベルは、人それぞれ全然違うと思います。私からしたら、それで頑張ってるつもりか、と思うこともたくさんあります。
でも人それぞれ自分の中では頑張ってるよ、と思っているはず。まずはそれを認めてあげないと。その上で何かの結果が出た時、その頑張りは果たしてどうだったのかを、話し合えばいいと思います。結果が良くなかったな時。そんなことは本人が一番よくわかっているはずですよね。だから次はもう少し考えてみたらという話になるわけです。
もしそこのところがあまりに分かっていなければ、頑張るということの意味なり、程度を、教えてあげればいいんじゃないですか。「君はそう思ってるかもしれないけど、周りの子がここまでやっているんだよ」 みたいな。そして次につなげていくことが大事じゃないかな。頑張るのレベルも、少しずつ上がっていけばこちらとしては嬉しいわけですから。
頑張るなんて無限にいつまでもできるわけないじゃないですか。大人だって、みんなそんなにいつもいつもずっと頑張ってるわけじゃないですよね。
それを子供にガンバレガンバレってだけ言うのはおかしいんじゃないですか。
時にはその頑張れを、ちょっと抑え気味にしてあげるのも、親の役目だし頑張りすぎて電気が切れちゃって、気持ちがもうついていかない、なんてことになったら最悪やしね。
牛の歩みも千里
牛の歩みも千里、という言葉があります。努力を怠らなければ、大きな成果を上げることができる、という意味です。
ちなみにですが、私は学生の頃スポーツをやってきましたが、頑張れば上手くなる、試合に勝てるとは限らないことを知っています。もちろん頑張れば頑張っただけ、体力なり技は上達するでしょう。しかし勝負は時の運ですし、チームプレーだとなおさら結果が出ないこともあります。
その点、勉強はすればするだけ必ず結果がついてきます。正しいやり方を学んでそれを実践できれば、ある程度のラインまでは絶対到達します。実は勉強する方が固いんだよねってよく言っています。
最後に
どんなことに対しても、頑張るのはある意味当たり前だと思っています。どんな結果になろうとも、頑張った過程は決して無駄にはなりません。頑張る事には大いに意味があるのです。
今の時代頑張るなんてかっこ悪いみたいな風潮があるらしいですが、それは、頑張ったことがない人、頑張れない人が、うらやましがって言っているだけなのです。そんな戯言には惑わされず、自分の信じたことをとことん頑張ればいいと思います。
そして、頑張った人、頑張っている人を、茶化すような人にはならないようにしたいです。そして、我が子にも、頑張る事の素晴らしさが解る人間になってもらいましょう。
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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