信なき亀は甲を破る
ゲームって言うと皆さんのイメージとしてどういうものがあるのでしょう。
まず子供にとってですが、皆さんのイメージで言うとあまり良くないものという感じでしょうか。 「いつまでもやっている」 「ゲームの話しかしない」 「すぐ飽きて新しいゲームを買ってくれと言う」 特に最近のゲームの、世界観であり、スピード感であり、臨場感は、目を見張るものがあり、子供たちがのめり込むのも当然です。ただ、親も一緒に感心している場合ではありません。
ここで考えられる対策として2つあると思います。ルールを決めるか、原因をなくすかです。ルールを守らないことが問題ですよね。話し合ってルールを作り、それを守らせればいいだけです。ルールを破れば罰を与える。簡単に言ってしまえばそれだけなんですけどね。それを徹底するかどうかだと思います。
それでも直らない場合(原因はゲーム自体ですが)なくすしかないです。。ゲームを捨てるのは現実的ではないにせよ、できないようにすることは可能でしょう。こういう話になると、必ず話をさせていただくのですが、一度決めたことは絶対守らす、という姿勢を崩さないようにしていただきたいです。
信なき亀は甲を破る、という言葉があります。約束を破るとよくないことがおきる、という意味です。
ルールを破ったら罰があるんだ、ということを教える絶好の機会なんです。そしてその罰を受けると、不自由なことがあることを理解させることもできます。そもそもゲームだけの話ではないですしね。
誘惑に打ち勝って、本来やらなければいけないことに正面から立ち向かっていく。後戻りできない時間を、惰性的に使ってもいいのか?ここのところを、しっかり理解してもらわないといけないのですが。
何に怒ってるの?
ちょっと冷静になって考えていただきたいのですが、その時あなたが一番腹を立てていることは何なのでしょうか。ゲームに対してですか。いや違いますよね。子供自身が腹が立ちますか。ちょっと違いますよね。子供が自分の言うことを聞かないことですか。それはあるかな。子供がゲームばっかりやって勉強しないから。それそれ。
それではあなたはどうして欲しいのでしょうか? 「学校の宿題を早くしなさい」 「明日の準備はできているの」 「ママへのプリント忘れてない」 「体操服や弁当箱は出した」
つまり全部ひっくるめると 「今日やらないこともちゃんとできていないのに、なんでゲームして遊んでいるの」 ではないでしょうか。ママは何に対して怒ってるのか、どうして欲しいのか、できるだけ具体的に説明しなくてはいけません。
実はこれは、叱る時の鉄則なんですよね。子供は、親が何で怒ってるかわからないかもしれないんです。例えば小さい子に向かってお母さんが外出の時 「早くしなさい」 って怒ったとしましょう。すると子供はどうやって考えるかというと 「靴下を自分で履けっていうこと」 「トイレに行けっていうこと」 「走れって言うこと」 「どうしたら早くなるの」 「何をしたらいいの」 「早くって何?」
つまり混乱してしまうということなんです。だから親はできるだけ具体的に、一つずつ起こらないとダメなんです。子供も怒られてるところが分かれば、まずそれを直そうという意識になります。1つずつ怒られれば、一つずつ考えられます。抽象的に、一度に、たくさんのことを、叱ってませんか。この方法を参考にぜひ一度考えてみてください。
もう1つ、叱るというところで気をつけていただきたいことが、子供自身ではなく、子供の行動を注意するということです。 「あなたが悪い」 のではなく 「あなたの行動が悪い」 のです。子供が嫌いな人なんていないのです。 「子供が好きになれない」 のではなくて 「子供が泣くのが好きになれない」 だけなのです。
お母さん自体が自分を責める必要はなく、その怒りの根本的原因をまず探ってみることが大事なんです。それさえはっきりすれば、打つ手も見えてくると思いますよ。正体がわからないのが一番困ります。戦う敵さえはっきりすれば、対策も考えられます。
おもしろい
今の親世代ですと、もう子供の頃からゲームがあるのが普通の世界だと思います。皆さんも子供の頃から、ゲームをするのは普通だったと思います。はまったことのあるゲームも、2つや3つではないでしょう。
そう!ゲームって面白いですよね。やり始めたらなかなかやめられない。それどころか、もっともっとやりたくなる。それは当たり前ですよ。その時のテクノロジーの頭脳を担う人たちが、何年もかけて今だと何十億、何百億という資金を投じて、制作しているゲームなんですから、親も子供もはまって当然です。
私も以前、ゲームにはまっていた時がありました。それこそ仕事と風呂に入っている以外はずっとコントローラーを握ってる、みたいな暮らしをしてたこともあります。一人暮らしだと誰からも注意されないですしやりたい放題ですよね。
ただ大人は理性が働きます。 「こんなんばっかでもな」 「明日も仕事やからもう寝なあかんな」 「体に悪いことやってるな」 「そもそも時間がもったいないよな」 色々考え葛藤しながらやったり止めたりしていきます。子供だってそうだと思います。面白いものは、面白いってことです。簡単にやめられるわけがないですよね。
最後に
だからこそ付き合い方を考えるしかないんです。特に子供の場合、毎日やらなければいけないことが、山積みになっています。ルーティンが終わったからと言って本当にそれだけでいいのか、という問題もあると思います。大人よりも子供の方がスケジュールは厳しいのかもしれません。
そんなところに時間を無制限に使ってしまうものがデーンと居座ってしまえば、それは大変なことになります。だから結局のところ、今何をすることが一番大事なのか、その次は何をすればいいか、その次は、をいつも頭の中で考えさせることなのです。
ゲームに対するルールとかは、実は一時しのぎの策に過ぎないのです。本当に大事なのは、自分で考えて、時間と、やりたいことと、やらなければいけないことを、コントロールできるようになることなのです。これが身につくかつかないかによって、その後の人生が変わると言っても過言ではないでしょう。そのぐらいのことだということを、親はもちろん子供にも理解させてあげてほしいです。
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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