知識を得る
昔から、「本を読め」と言われます。そこには何が隠されているのでしょうか?
読書って、語彙力、読解力、コミュニケーション能力、全てに通じるものであり、役に立つものです。結論から言うと、小さい頃から文字に慣れ親しんだ子は、言葉を知っているのと読解力があるということ。これは間違いないと思います。
まず語彙力ですが、かなり差がついてます。知っている知識の幅が、全然違います。狭いです。
例えば、ゲームの武器とか、ポケモンの名前とか、マンガのあらすじとか、キャラクターの名前とか、、、、 決して覚えることができないわけでも、苦手なわけでも何でもありません。結局自分の好きなことや、興味がある事はいくらでも覚えることができるのです。
それが悪いわけではないんです。大人だってそんなもんです。自分に興味がある事には熱心でも、なければ知らんぷりなんてよくあることでしょう。
ただ、興味がないからと言って、それをほったらかしてるのは如何なんですかって話。
言葉を知らないこと、意味を知らないこと、知識の幅が狭いこと、知識が浅いこと、いずれどれだけ恥ずかしい目に遭うか大人は分かっているはずです。特に子供の時に、興味が偏りすぎてしまうと、将来に対する機会を失ってしまうかもしれません。
読解力を養う
そして、読解力。作者の意図を考えるとか、行間を読むとか以前の問題で、全く読み解こうとしないように思えます。大袈裟かもしれませんが、文字を目で追ってるだけで内容を理解するつもりもないのかなという事が多いです。
文字を読む事にさえ嫌悪感を抱く子供たちが、大量に読む練習をさせられた上に、更に読解力まで求められるのですから、とりあえずやってるふりだけでもしとこかって感じでしょうか。
国語はもちろんなのですが、算数他、全ての教科でこんな事態が起こっています。特に近年、問題文が長くなる傾向が顕著であり、読解力だけでなく更にスピードまで要求される場面が多々あります。問題に答えるとなると、しっかり内容を把握しないと解けないので、時間もかかり間に合わないでしょう。
そして、読解力がないと相手の話の意味が飲み込めないだけでなく、自分も相手に言いたい事を伝えられません。コミニケーション能力がどうのと叫ばれていますが、まさに原因はここに潜んでいるのではないかと考えられます。
こういう事ぜーんぶひっくるめて ”本を読め” なんです。しかもただ読むだけではなく、その作者に想いを寄せて、感じ、学んでいかなくてはなりません。
読書三到
読書三到という、言葉があります。読書して真意を悟るには、目でよく見、声に出し、心を集中することの三つが大事である、という意味です。
私が言うまでもないですが、本を読むということは、部屋に居ながら世界中を旅したり、大昔のことを体験したり、ありとあらゆることを知るきっかけになったり、数々の主人公と冒険したり、普通ではできないことを、体験することが出来ることでしょう。
それでは、本は薦められて、アニメや漫画は違うのはなぜでしょうか?それは、映像があるか、ないか、というところです。映像の情報量はかなり大きなものです。それ故、引っ張られ過ぎるのです。
例えば、サザエさんの顔は、日本国民全員同じ顔を思い浮かべるでしょう。つまり、映像に影響を受けすぎて自分なりの解釈をしなくなるところが問題なのです。
逆に言えば本のいい所は、想像力を掻き立てられ、想像力を豊かにしてくれる所です。よく使う例えがあります。 「青い空って書いてあっても、先生が思い浮かべる空と、君たちが考える空は違うだろうね」 だからこそ、面白いのではないのでしょうか。同じ本を読んでも思う事、感じることは人それぞれです。これが、内面的に本が良いとされる理由のひとつです。
人は同じものを、読んでも、見ても、食べても、違う感想を抱くでしょう。そこが、ロボットとは決定的に異なるところです。その感情を育んでくれるのが、読書なのではないでしょうか。
最後に
それでは、どうやって読書を身につけさせればよいのでしょう。どうすれば、子供が自ら進んで本を読む様になるのでしょうか。
一番方法はいい方法は、幼少の頃からの読み聞かせから始まり、子供の前で、親も本を読むということです。子供が本を読まない家庭は、親も本を読まない割合が8割を超えるそうです。子供が本を読まないのは、親の責任なんです。
忙しいとか、嫌いだから、面倒くさいとかそんな理由で、本を読むことを遠ざけている人は、世の中大勢いるでしょう。けれども、もしそれが自分の一番大事な子供に悪影響を及ぼすなら、少しは考え方も変わるのではないでしょうか?
そして、大切なのは、本を読むことの素晴らしさであったり、重要性を伝えることです。自分が読書が好きだろうが、嫌いだろうが、子供の為になるのが分かっているのなら、そうするべきです。いや、そうしてください。
私は小学生の時、ある一冊の本との出会いで、それ以後の読書観が変わりました。また、20歳の時友達に送られた本によって、人生観が変わりました。実際の話なので、私自身にとっては忘れられない出来事なのです。
あなたの子供にも、そんな本との出会いがあるかもしれません。その確率をできるだけ上げてあげるのは、親の大事な役目の一つだと思うのですが、皆さんはどう思われますか?
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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