子育てで大事なことって

親がぶれないこと

よく聞かれる質問に「子育てに一番大事な事って何でしょうか」というのがあるのですが、よくお答えするのが、「親がぶれないことですかね」 という返事です。

少しイメージしにくいかも知れませんので、一つ例をあげましょう。政治であり、会社であり、何かのチームであり、そこには必ず一番偉い人、トップの人がいるでしょう。その人が、昨日と今日で言っていることが違ったり、コロコロ方針が変わったら、その組織の人達は非常に困りますよね。こんなところには居られない、と思う人も出てくるかもしれません。

つまり、家庭のトップというのは親だから、親の考え方や行動がブレると、子供たちは混乱してしまいます。そして勘違いしてしまいます。だから、親がブレてはだめなのです。

私がよく耳にする典型的なのが 「○○ちゃんが習ってるから、私も習いたい」 「○○君がやってるから、僕もやりたい」 「学校で流行ってるから」 って子供が言ってきた時。そりゃあ子供は何でもやりたがるし、先の事なんて大して考えてませんよ。

別にいい加減とかいう訳ではなく、興味が湧いたことに、飛びつくという感じでしょうか。ですから、その言葉だけを鵜呑みにするのは、ちょっと危険ですね。

その一方で親も「○○さんのところがやらしてるから、うちもやらさなあかんかな」 「○○ちゃん受験するらしいから、あなたも頑張りなさい」 「会社の○○君の子がサッカーはじめたから」 とか、、、

これも、”みんな一緒主義” の典型的な例の一つです。周りと違うことに不安を感じるのが、癖になっているのでしょう。小さい時からの教育の影響です。

こういう話聞くといつも思います。「自分らの子供のことやのに、よそなんか関係ないんとちゃうんかなぁ」 「それっ何の根拠があんの?」 「それって判断材料になるの?」 って。

この子にとって大事なことって

それよりも大事なのは、この子がどうやって育って欲しいとか、この子にはどんな人生がいいんやろとか、本当に今この子に必要なことって何だろう、と考えることなのではないでしょうか。

もちろん、そういうことも含めて、色々考えてはおられるでしょうけど、いかんせん現実は周りに流されていることの方が多いように思えます。そして、全員がちゃんと納得せずに、スタートさせておられるのではないでしょうか。

見切り発車してしまうから、子供もすぐやめたいだとか、他のことがやりたいとか、飽きたとか、言い出します。親も、やっぱりうちの子には合わないだとか、うちの子には早かったとか、嫌がってるのにやらすのもなぁとか、言い出します。

子育てに最適解など存在しません。全ての子供に合う正しい答えなどないのです。親自身には正しくても、我が子にそれが当てはまるのかどうかも分からないのです。だから全員、色々悩み、試行錯誤しています。

外から見ていると何の悩みがないように見えても、実際はめちゃくちゃ大変なんてよくある話です。間違いなくどんな家庭でも、毎日戦いが繰り広げられているでしょう。自分だけが苦労してる、なんて思わなくてもいいんです。

もちろん、初めから全てうまくいくことの方が稀ですし、簡単にはいかないでしょう。方向転換、方針転換も大事です。

そういうことも含めて、親は色々考えて、手を打っとかないといけません。簡単に変更してもいけないし、かといって子供の言いなりもよくないです。

結局、親がぶれてしまうと子供は 「やりたいことやって、嫌になったら辞めたらいいか。どうせ許してくれるし」 「うちは何でもやらせてくれるし」 「結局最後は来てくれるから」 と思い始め、親の思いとは裏腹になってしまいます。

百害あって一利なし

百害あって一利なし、という言葉があります。害はあっても、利益がない、という意味です。

親も迷って当然です。しかしそこはグッとこらえて毅然とした態度で臨まないと、子供の信頼感を得られないのですし、成功体験も作ってやれないです。

まず、最初のスタートの時点から、もう少し話し合いというか、時間をかけて準備をしてみてはいかがでしょうか。習い事であれ、受験であれ、親子共々とことん話し合うことが大事ですよね。親には親の、子供には子供の言い分があるでしょうから。

とりあえずではなく、できれば最終目標まで話し合っておくのがベストなのではないでしょうか?少なくとも何年か先までの区切りまでは話し合っておきたいですね。お互い冷静に判断しないといけません。

ここでしっかり話し合っておかないから、後でややこしいことになるのです。あの時、こう言った、言ってない、こう決めた、決めてない、という事が起こらない様にしておいた方がいいと思います。

そして、みんなが納得して決めたのならば、あとはまっしぐらって感じが、成功の秘訣ではないでしょうか。

最後に

簡単とは言いません。しかし、子育ては何も苦行などでは決してありません。一緒に笑い、泣き、喜び、悲しみ、過ぎ去ってしまえば 「そんなこともあったなぁ」 「あん時はどうなる事かと思ったけど」 「まさかこんなんなるなんて」 結局どれもいい思い出になります。

子供に対してはブレないということは、親も覚悟を決めないといけないということです。親がブレると、子供は不安になるのです。本当にこれでいいのかなって。親がブレないからこそ、子供も信じてついてくるのです。パパとママのこと信じていたら大丈夫って。

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ぷろふぃーる 
 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。

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