時代の流れ
中学受験って昔子供の頃は、考えたこともなかったし自分の周りでもやる人もいませんでした。
ただ一人、小五の時引っ越してきた子が、地元の国立の中学校を受けると言って、最終的に合格していきました。その時は正直それがどういうことなのかとか、すごいことなのかどうかということが理解できていませんでした。
それが今では年々注目度も上がっており、決して無視して済まされることではなくなってきました。その背景には、時代とともに変わってきたとされる公立の学校への、世間や保護者の考え方の変化が影響していると考えられています。
学校に対して、私達の時はもっと良かったとか、先生が厳しかったとか、親身になって話を聞いてくれてたとか、ゆとり教育で変わってしまったとか、そういう不信感や不満があるのは事実です。
それプラス、私立の学校の頑張りも見逃せません。実際、大学合格実績を伸ばしている学校が、多数存在するのも事実なのです。
こういう色々な事情も踏まえて、我々世代も考え方を改めていかないといけないんだなと、思い始めてきました。たまたま、その時期と我が子の進学の時期が重なって、私の考え方も色々変化していきました。
きっかけ
我が娘が小4の時でした。私は当時、中学受験に対して大して関心もありませんでした。当時地元の中学校が荒れており、娘があの学校には行きたくないと、言い出しました。しかも、私は勉強は嫌い、と宣言されてしまったのです。それから家族での話し合いが始まり、私立中学校探しが始まったのです。
当時娘はエレクトーンを習っていたので、その先生になるのが目標でした。それではということで、どうせなら音楽科を目指してみるか、なんて話になりました。受験勉強も頑張り無事合格しました。
息子の方は、幼少の頃、難病を患い、その時の影響と経験が元になり、お医者さんになりたい、と宣言していたので、家族全員で応援しました。なかなか大変な中学受験だったことを覚えてます。
自分の経験から言うと、まず最初に手をつけなければならないのが、子供に覚悟ができるかどうかということです 「今の友達とは離れるよ」 「遠いところまで毎日大丈夫」 「勉強も難しいよね」 「お金もかかるよ」
そして現実的なこととは別に 「どうして中学受験をするのか?」 「将来どうしたいのか?」 「最後までやり通せる?」 本当にできるだけ細かいところまで詰めておかないと後で困ります。なぜかと言うと簡単には変更ができないからです。
熟慮断行
熟慮断行、という言葉があります。よく考えて十分に検討した上で、思い切って実行する、という意味です。
意外と皆さんできていないのが、夫婦間の意思の疎通です。周りの話を聞いていると、これができていないところが結構多かったです。
最終的にどの学校を受けるかは、最後の最後まで決定はしません。しかし、例えば模試の結果とか、塾のクラスとか、本人のやる気とか、親の思いとは必ずしも一致することではないので、そこで意見が食い違ってくることもあります。その時、親が喧嘩してる場合じゃないということを分かって欲しいです。なぜなら、一番大変なのはいつも子供なんですから。
もちろん結果だけが全てではないことは分かっています。その過程の方がむしろ後の人生においては役に立つとも思っています。まだまだ中学受験なんて人生始まったばかりの段階でのこと。これから先の方がもっともっと大切だ大事だ、ということを忘れずにいてください。そして、それを伝えていただきたいです。学歴だけで言えば、まだまだ逆転は可能なので諦めることはありません。
第一志望に合格する夢が叶わない人の方が、圧倒的に多いでしょう。12歳で挫折を味わうのは辛いでしょう。しかしそれをバネにした人間の方が、最終的には強くなるような気がします。
中学受験の場合もちろん準備は早いに越したことはありません。しかし、それは勉強を始めるということだけではなく、考える力であったり、読む力、書く力、我慢する力、自分でできるかどうか、など、中学受験を始める前にやることはいくらでもあると思います。
そういうことを通して、子供の興味や特性などを見極めていき、進路を検討するのもいいやり方だと思います。むしろ、この段階での親の関わり方が、後の受験に大きく影響してくるのではないでしょうか。
最後に
受験勉強というのは、ある意味テクニックを身に着けることであります。ただ、先ほど述べた基礎学力というか、人間としての基礎の部分があまりに脆すぎると、いくらテクニックを身に着けようとしても、どこかで亀裂が生じます。
親として子供にしてあげられるのは、徹底的に話し合う事と、徹底的に子供を分析することだと思います。そして、基礎的な部分をやれるだけお手伝いをしてあげましょう。テクニックを身に着けるのは、プロに任せればいいのですから、一番大事な基礎部分を磨いてあげることに、全力を注げばいいです。
あくまでも主役は子供ですが、一緒に戦う同士みたいな関係がベストなのではないでしょうか。子供が振り返るといつも親が後ろで支えてくれている。その安心感。決して一人で戦っているのではない。子供にはそう思ってもらいたいですね。 「私たちは全力でサポートするから、あなたは何も心配せず全力でやりなさい!」
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ぷろふぃーる 個人塾をやり始めてもう十数年。自らの子育ての経験と、毎日の塾での子供たちや親御さんとのやり取りの中で、考えていることや感じていることを綴っています。あくまで個人の意見ではあります。しかし、頑張っておられるお父さんやお母さんに少しでもお役に立てればと思っております。
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